富山県パーキンソン病友の会

(全国パーキンソン病友の会富山県支部)

2024年10月

シニアカーは電動カートとも呼ばれ、主に高齢者向けの移動をサポートする電動の乗り物です。ハンドル形電動車いすとも呼ばれています。シニアカーの操作は簡単で、ハンドルについているレバーを「握る」・「放す」だけで「走る」・「止まる」ができる乗り物です。
シニアカーは、介護用品としてだけでなく、豊かな生活を送るためのツールの一つです。シニアカー(電動カート)は、スクーターに似たハンドル付きの3輪または4輪の乗り物で、電動車いすより大型です。主に高齢者のスーパーや通院時などの私生活の移動などに使用されます。平均的な走行距離は20〜30km、スピードは時速1〜6km程度です。道路交通法では歩行者として扱われるため、運転免許は必要ありません。シニアカーは介護保険の適用があり、要介護認定を受けた方は安い自己負担で利用できる可能性があります。
シニアカーを購入したりレンタルする際には、一部自治体の補助金制度や介護保険制度の利用が可能なケースがあります。いずれも条件を満たす必要がありますが、各自治体によって違いがあります。たとえば鳥取県大山町では、免許を自主返納された方向けにシニアカー購入の補助を行っています。1世帯1台限り、上限100,000円の補助がでます。また、レンタルの場合は介護保険が適用されれば自己負担額が1〜3割になります。まずは自治体の窓口やケアマネジャーに相談してみましょう。介護保険制度でレンタルできるのは原則として要介護2〜5の方となります。
交通法上、歩行者とみなされ運転に免許は不要です。速度は時速6km以下に制限されています。時速6kmは、大人の早歩きほどのスピードです。そのため、シニアカーは公共の歩道や公園、電車やスーパーなどお店の中でも利用できます。ただし、店内での利用はトラブルになることもあるので、その施設のルールを事前に確認しておくことが必要です。
介護保険適用でレンタルすることも、中古で購入することも可能です。介護保険制度を使ってレンタルする際の自己負担額は月額利用料の1〜3割で、レンタルは要介護2〜5の方が対象です。歩行が困難な要支援や要介護1の方も条件により利用できます。介護保険を利用する場合は、ケアプランに記載が必要です。
中古のシニアカーは新品に比べて費用が抑えられ、10〜30万円弱が相場です。シニアカーの購入やレンタルは、福祉用具店やオンラインで可能で、購入するとカスタマイズができ、レンタルでは定期的なメンテナンスサービスが受けられます。また、自治体によってはレンタル支援や補助金がでることもあります。
購入とレンタルのどちらが良いかは、利用頻度や予算、利用者のライフスタイルによって変わります。
購入の場合、初期費用は高いものの、長期的に見ればコストパフォーマンスが良く自分専用にカスタマイズできるという利点があります。レンタルの場合、介護保険が適用されれば月額2000円から利用できるシニアカーも多く、業者によるメンテナンスや修理サービスが魅力です。
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令和6年度 第2回 講演会・個別相談会・親睦会を開催しました。

日 時 令和6年8月18日(日)14:00~16:45                場 所 サンフォルテ(富山県民共生センター)研修会室307号室               富山市湊入船町6-7

講演 1 14:00~15:30 

 「パーキンソン病の理解と日常生活の工夫」「PDダンス」

講 師  宮ノ森医療大学保健医療学研究科医療科学専攻教授
   橋本弘子先生



橋本先生講演                        PDダンス

講演 2 15:45~16:15 

 「パーキンソン病のリハビリテーションの実際」       

座 長  富山大学附属病院 リハビリテーション療法士長
石黒幸治先生

講 師  さくらニューロ訪問看護ステーション

         理学療法士永山研太郎先生 

個別相談会 16:15~16:45                      橋本弘子先生  石黒幸治先生 永山研太郎先生 赤尾智子先生

親睦会 17:00~19:00 とやま自遊館神通の間                      講師の先生を囲み食事をしながら情報交換、ビンゴゲームなど。最後に手話体操で楽しいひと時を過ごしました。

                                

~個別の相談会より~

Q1 ジストニアで足の人差し指が曲がってしまい、先端に魚の目ができて痛い。

A:足指のストレッチや足指先の保湿とクッション保護、靴のインソールを調整して使用する等出来うることを既に実践して緩和に努めておられますが、苦痛が強いとのこと。足指・足裏のストレッチと保湿クリームの擦り込みは根気よく続けてなるべく柔らかくしましょう。外反母趾も強い側の足でもあり、通院先の整形外科への相談もお勧めします。

Q2 方向転換がコンパクトに出来なくて困る。

A:横移動で大回りしながら方向転換をして安全に動作しておられますが、できれば小回りもスムーズにしたいとのこと。方向転換は「ゆっくり大回り」が無難ですが、しっかりした家具や手すりなど掴まるところがあれば、一歩後ろへ足を引いて回ることもできそうです。掴まりながら一歩足を後ろへ引く運動をリズムよくおこなってみましょう。足を後ろへ出し、踏みとどまる運動はお尻の筋肉を鍛え、転倒予防にもつながります。小回りをしたい箇所に適切な掴まりどころが無い場合はケアマネジャーや福祉用具担当者へ相談し、手すりの造設も検討するとよいでしょう。

Q3 背中が丸くなりまっすぐな姿勢で歩けない。この状態を治すリハビリはありますか。体の軸が右傾斜になりお腹を圧迫している状態です。      

A:リハビリの開始 二本杖の利用 姿勢を正しく 筋力強化

Q4 しゃべりにくい、むせる、字が小さい、歩行障害がある

A:「しゃべりにくさ」や「むせ」の原因の一つに、首の周りの筋肉がこわばっていることがありますので、その場合は首から肩にかけてのストレッチをする。

Q5 安静時にジスキネジアで体が痛くなる。テレビを見ていて右肩が痛む

A: 体位を変える。同じ姿勢をしない、横になったり起きたりする。

Q6 字が小さくなる

A: マス目を使う

Q7 手、指、腕に力が入りにくくしびれやこわばりもある。動かしにくい。

A: リハビリの継続。何事もリハビリととらえて生活する。気持ちの持ちようについてはセルフトーク ポジティブな言葉を自分に言ってみる。

Q8 右手の震えが強くなってきた。お盆に孫が来たときは症状が気にならなかった。

A: 楽しいこと、刺激的なことに積極的に取り組んでみる。例えば散歩のコースや料理のレパートリーを増やすなど。

Q9 去年の1月に側弯症の手術をした。手術後のパーキンソン病との対応の仕方は。

A: リハビリ体操の指導。一定期間(3ヶ月程度)はコルセットの使用が重要だが、主治医とも相談しながら、体操を中心としたリハビリは大切です。

パーキンソン病の診断を受けて6年目になりますが、昨年2月に転倒して右足大腿骨を骨折し40日余りの入院、退院後は早期回復を目指し散歩やリハビリに励んだ結果7月には骨折はほぼ完治に近い状態になりました。その後骨折前の体力の復帰を目指し、週1回のリハビリと毎日2~3kmを目標に散歩を続けていますが、途中で足腰のしびれや痛みの症状が出るため目標の歩く距離を達成できない事がしばしばあります。骨折による入院、治療の養生期間の半年間は筋力トレーニングが出来ず又高齢が原因なのか筋力低下が目立つようになり、足腰に力が入らず、屈伸や歩行が困難な状態が今日まで続いています。パーキンソン病の診断時に運転は控えるよう宣告されてから本業は縮小しましたが、スポーツクラブの運営等に外出することが多く妻の運転でサポートしてもらっていました。
ところが今年の1月25日に妻がクモ膜下出血により突然死去した為一人で外出は困難になり大変ショックを受けました。今迄車の運転の他家事など全て妻に頼りきりで洗濯、掃除、食事など何もできず四苦八苦の毎日を過ごしていましたが、現在は洗濯や掃除は休みやすみ行い平日の昼食は宅配、夕食は平日のみ末の息子が作ってくれています、休日は朝、昼、夕食はスーパーで冷凍食品等をまとめ買いをして何とか調理し毎日を過ごしています。買い物等外出については休日には子供たちがサポートしてくれますが、平日に自力で外出できる方法がないかと色々検討していましたが、以前テレビのコマーシャルで見たセニアカーを思いだしネットで検索したところ各自動車メーカーでシニアカーを販売している事が分かりました。
シニアカー(セニアカー)とは充電式バッテリーで時速1~6kmで走行する車いすのことで、子供たちとシニアカーの導入を検討することになり、各自動車メーカーの資料を比較検討しましたが詳細については掲載されておらず、地域包括支援センターのケアマネジャーに相談したところ福祉用具専門の業者を紹介され試乗できるとの事で1週間後に2台の試乗車を自宅近辺で試乗させてもらいました。試乗の結果性能にはほとんど違いが無く私は買い物に行くため収納の大きさで決めました。決定にあたり福祉用具専門業者の担当者より性能や安全面の他介護保険などについて丁寧に説明して頂きました。当初検討時にはセニアカーを購入する予定でしたが、リースによる介護保険が適用になり保険、オプションの杖立てを含め個人負担額は2、500円/月の見積を提示され契約の運びとなりました。セニアカーは多数の自動車メーカーがある様ですが特に介護保険の適用を希望される場合はいろいろの手続きが必要でセニアカーの導入ご検討の方は各地域の支援センターやケアマネジャーに相談されることをお勧めします。
骨折以降体調不良により友の会の行事に参加できず、皆さんにはご迷惑をお掛けしていますが、今後もリハビリを継続し体力の回復を目指しサポートカーに頼らずに友の会の行事に参加できるよう又趣味やクラブの運営に自力で行動できるように頑張りたいと思っています。
導入後の感想                                    ◇良い点:重い荷物を乗せることが出来る
◇悪い点:歩道は傾斜や段差が多数有り歩行時にはバランスをとるのに足腰に負担がかかる、又サポートカーでは振動により腰に響き特に段差の大きい個所もあり、歩行障害のある者にはかなりの負担になる事を実感しています。
◇その他 冬季の積雪や雨天時には屋根が無いため使用出来ないなど問題点
があり歩道の改良の他サポートカーのクッション、屋根の設置など年
間通じて利用できるよう早期の改良を願っています。

シニアカーの概要(参考)

製造・販売

製造元:株式会社アテックス   

販売元:株式会社セリオ

シニアカーの仕様

 機械の種類:ハンドル型電動車いす

 モーター:24/390w1個

バッテリー:12V32AH2個

車輪:前後とも2輪ノーパンクタイヤ

最高速度:前進0.5~6.0(無段階)

          後進0.5~2.0(無段階)




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