4月10日、衆議院議員第2議員会館多目的会議室にて、国会請願集会が3年ぶりに多数の
国会議員さんをお迎えして開催されました。

 「請願集会の会場」
理事長代理の挨拶(今回理事長はコロナの為欠席です)から始まり、各政党の議員さんから激励のお言葉を頂きました。難病法の改正、治療法の改善、医療福祉のサービス等につい  て議員の立場より、患者家族を支え、就労や
生活の質向上への支援を行っていくなど力強い応援メッセージを頂きました。


患者・家族の声として、患者代表でお2人の方が、病気を受け入れ、前向きに療養生活を送る様子をお話ししてくださいました。

発表の内容は、パーキンソン病と診断を受けた当初は、不安と失望で泣いてばかりの毎日だったそうですが、ある日友達から『あなたが元気でいると、私まで勇気が出てくるのよ』と言われ何気ない友人の一言に、私でも人の役に立っていると思うとうれしくなり、友の会活動にも積極的に参加し、患者さんに励ましの言葉をかける等、ポジティブな考え方へと変えることが出来たそうです。また2010年の国会請願集会に誘われ参加した時、車いすや、手押し車、また杖を利用して参加する患者さんと出会い、難病に負けず力強く前を見て進む姿に感動し、出来ないことを嘆く事よりも、今出来ることを精一杯しょう、また楽しい事を沢山見つけようと考えるようになりました。 

現在は卓球をしたり、コーラスグループに入り声が出にくいけれど歌を歌って、療養生活を送っていますが、難病パーキンソン病はオフになると身体が全く動かなくなり何もできなくなります。また震えがきたり、体中が痛い等いろいろな症状が出てきて、悲しくなりとても辛い病気です。

今の医学では治らない病気ということで不安な気持ちはつのるばかりです。厚生労働省の方にお願いです、最新医療の遺伝子治療の研究が進められていますが、日本中のパーキンソン病患者が1日でも早く以前のような普通の生活が送れるよう、最先端医療の実現に向けた対応を強くお願いします。と発表されました。



集会後、各県が請願書提出の紹介議員室を訪問し、請願署名簿の手交を行いました。富山県は衆議院議員上田俊英議員にお願いをしました。議員室を訪問し761筆を届けました。議員は前日統一地方選挙が行われ、地元に帰省中で留守でした。秘書さんに地元の状況などをお

話し、「富山県の皆さんの熱い心が一筆一筆に込められた請願書です、議員さんにお渡しください。」とお願いしてきました。皆様の思いを充分に伝えるとのことでした。


   「議員室にて署名簿手渡し

次に、自治医科大学付属病院村松先生を講師にお迎えして、「パーキンソン病の遺伝子治療」と題して講演がありました。遺伝子治療はパーキンソン病の運動機能障害の改善の治療です。R―4の患者が1回の治療で、動かない身体がすたすた歩けるようになるなど、夢のような治療なのです・・・遺伝子治療の効果、安全性、治療方法など分かり易くおはなしをしてくださいました治験の進捗状況なども紹介してくださり、順調に治験は進んでいるとのことです。

近い将来必ず、遺伝子治療によって運動機能が回復し手も動き、足も動き走ることもでき、普通の生活ができるようになるのは夢でないことを実感しました。


今回国会請願集会に参加して、体が不自由にも拘わらず全国から大勢の人が参加しました。患者、家族の方々が請願に対して、前向きに取り組まれ人任せではなく、自分たちの手で自分たちの「命を守る」「生活を守る」という意識の高さ、パワーを感じました。国会請願は私たちが、何に困り、どうしてほしいのか、「その声」を政治に反映させる手段として憲法で保障されています。全国の友の会が一つになって国会へ請願を続けなければ「その声」は届きません。私たちの明るい未来のために署名活動、頑張りましょう。


全国パーキンソン病友の会富山県支部  NO.122 2023.7  より転載