富山県パーキンソン病友の会誕生とあゆみ
富山県支部
「富山県にパーキンソン病友の会を!」と声を上げ たのは、実父がパーキンソン病でその介護をする中 川みさこさん、平成4年秋であった。初冬のみぞれまじりの寒い夜、県民会館の一室に は県内の主だった神経内科医が居並び、意を同じく した患者や家族介護者の有志とともに、設立準備委 員会が立ち上がった。年末の12月7日には県立中 央病院でパーキンソン病の医療講演が開催された。 100人で満員の会場には、なんと200人近く押し寄せ、廊下にあふれ、受付もできないままに帰る人 までが続出した。あのときの熱気は、我々患者会仲 間はもちろんのこと、ご尽力くださったドクターた ちの間でも語り草となっている。平成 15年4月 20 日、設立総会を開催。全国本部からは現会長の斉藤 博氏(当時は副会長)と事務局の関根征一氏にかけ つけていただきお言葉を賜っている。設立の準備に も多大な支援を受けたと聞いているが、発足はあく までも「富山県パーキンソン病友の会」であった。 初代会長は、患者の田子治氏、事務局長は、驚くほどのバイタリティで短期にここまで引っ張ってき た中川みさこ氏(父親が患者)、そのほか13名の役 員での船出である。2年後の平成17年、会長は畠勲 児氏となる。その後、畠氏は自宅を開放してパーキ ンソン病患者のためのリハビリジムを始める。増える参加者のために改装に改装を重ね、現在は25名がQOL向上のためリハビリにいそしんでいる。全国からは、支部となるお誘いが折に触れてあったよ うであるが、遅々として進まないままに、平成18年11月
医療費公費負担を全国友の会として取り組み我々も署名運動に加わり、全国組織に連なって署名 簿提出。12月には公費負担継続が発表されるという 快挙ともいえる組織行動であった。翌春も請願署名 が引き続き行われ、組織の力、数の力を痛切に感じ、 翌平成20年に全国に加盟した。さらに平成21年には富山で 第33回全国総会・大会が開催され、名実ともに富山 支部が全国に認められた。今年は会長3代目に尾山 充氏が就任し、事務局長も木島律子が引き継いだ。 来年は第10回記念総会となる。にぎやかで楽しく中身の濃い記念大会にしようと、あれこれ計画を練っ ている。医療講演はもちろんのこと、ドーパミンを たくさん放出してもらうためにプロの落語家を招き、 会場も贅沢にホテルを使用して、病の辛さ、介護の 疲れを忘れるひとみ 疲れを忘れるひと時にして欲しいと欲張っているし、10年の足跡を残さんと記念誌の編纂にも取り組 み たく、富山県支部としての思いは増すばかりである。